【書評】ネット広告運用打ち手大全 - 広告の8割を占めるGoogleとFacebookを今こそ使おう!

ネット広告運用打ち手大全〜成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102〜を読んだ。

著者はアユダンテの寶さんと高瀬さん、CRAFTの辻井さん。

すごくマニアックな事が書いてあってよかった。

実運用目線でAdwordsとFacebookについて解説されていてとても勉強になる。こういった本はありがたい。

アユダンテの寶さんの内容は最近うん百万払って聞いたセミナーと内容がだいたい入ってて「え、いいの?」って思ってしまった。

アカウント構成のwhyについてはもう少し書いて欲しかったなーと思う。広告カスタマイザは管理楽になりそうなのでキャッチアップしたいなーと感じた。

トピック絞って簡単にまとめてみようと思う。

ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102 (できるMarketing Bible)

ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102 (できるMarketing Bible)

目次

Chapter 1 準備と計画

  • 「デュオポリー」の波に乗れ
  • Googleアナリティクスとの連携は必須
  • 「どうなったら成功か?」を定義しよう
  • コンバージョンはシンプルかつ明確に
  • 自社が持つデータは宝の山と心得る
  • カスタマージャーニーの全体から発想しよう
  • 競合との差は引き算で見つけ出す
  • 施策のプランは徹底的に言語化しておく

    Chapter 2 検索広告

  • 機械学習に適したアカウント構成を意識せよ
  • キーワードの発想は「軸」と「サブ」で
  • すべてのキーワードを事前に調べ抜く
  • 動的検索広告は縁の下の力持ち
  • 確度の高いユーザーをゴールまで導け
  • 広告の品質改善で見るべき3つの指標
  • ユニコーンが突出した成果を生む
  • 広告文は1グループに最低3本
  • 広告表示オプションをあなどるな
  • ヒットする検索語句は広告文で増やせる
  • 地域・日時の出し分けには広告カスタマイザ
  • 「思い込み」ではなく「思い」を込めよ
  • ランディングページで改善すべきはユーザー体験
  • まだ伸びる広告はインプレッションシェアでわかる
  • 入札戦略は機械学習に任せよう
  • 機械学習と付き合うコツはマクロマネジメント
  • 手動でやりきってからが自動入札の出番
  • 自動入札には適切なゴールを与えよ
  • 走り始めた自動入札は「見守る」姿勢で

    Chapter 3 ディスプレイ広告

  • 「GDN」の成果を決める3つの変数
  • 喉から手が出るほど欲しいのは誰?
  • 特徴ではなく未来を訴求しよう
  • キャッチコピーを量産する「7つの型」
  • 顕在層を着実につかむには「リアルイメージ型」
  • 潜在層の狙い撃ちには「ターゲット絞込型」
  • 即アクションの劇薬を求めるなら「指摘型」
  • 類似商品との差が刺さるなら「比較型」
  • ビフォーアフターを打ち出せるなら「変化型」
  • 宣伝を嫌うユーザーを取り込むには「共感型」
  • 心の声を代弁できるなら「感情移入型」
  • レスポンシブ広告の経験は早いほどいい
  • クリエイティブのテストはほどほどに
  • バナーの出来不出来は発注で決まる
  • 新規ユーザーターゲティングは小さく始める
  • 適切な配信面を選ぶキーワード発想法
  • プレースメントは理想からの逆算で考える
  • 「やりすぎ配信」の落とし穴を避けよう
  • 成果向上の流れは配信面の開拓から
  • リターゲティング特有の変数を駆使せよ
  • 「GAリマーケティング」は最強のリピート施策
  • 有望ユーザーの選出は機械学習に任せる
  • 多商品サイトの動的リマーケティングは強力
  • リターケティングをアップセルやクロスセルに
  • 新規セッション率はリターゲティングの生命線
  • キャンペーンの予算を保険として使う
  • リスト化とルール化で配信ミスを防ぐ
  • 自動入札で飛躍的な成果を狙え
  • サイズ別や種類別での細分化は避ける
  • PDCAの高速化にはマイクロコンバージョン
  • 自動入札が安定したらターゲティングも自動化
  • 初回購入だけでなくLTVも追求せよ
  • クリエイティブの作成をも自動化できる
  • 失敗しにくいTrueViewの始め方
  • Gmail広告も魅力的な配信面

    Chapter 4 Facebook広告

  • Facebook広告で見るべき3要素と4指標
  • とにかく週50件のコンバージョンを目指せ
  • 動画のクリエイティブは最初に再生数を稼ぐ
  • 資料請求やセミナー集客にはリード獲得広告
  • リード獲得広告でサンクスメールを送る
  • 王道はリターゲティングと類似オーディエンス
  • 「いいね!」した人こそターゲティングしよう
  • 自社サイトのユーザーをFacebookで見つける
  • 詳細なリターゲティングはリストのサイズに注意
  • まだ顧客ではない「顧客に似た人」を探せ
  • リストがなくても「顧客に似た人」は探せる
  • 動画広告は画像よりも効果的
  • 動画制作で意識すべき4つのルール
  • 動画のサイズは正方形か縦長に
  • スライドショー広告は動画並みの威力
  • 思わず目を留めるシネマグラフを広告に
  • 画像広告の素材選びと伸ばし方
  • カルーセル広告の使い道は3つに絞る
  • 広告文は短く、読みやすく
  • 配信前にはチーム全員のスマホでチェック
  • FacebookとInstagramの成果が最優先
  • 意味のあるA/Bテストをしよう
  • 自動化を見据えた広告セットの作り方
  • 広告セットの健康管理には配信インサイト
  • 予算は日単位がコントロールしやすい
  • 善し悪しの判断は配信後の1週間で
  • リード獲得広告と自社LP、どちらを選ぶ?
  • オーディエンスの妄想と現実を埋めろ
  • サイト内の行動に基づく濃いリストを作る

    Chapter 5 評価と改善

  • KPTで振り返り、アクションを起こせ
  • 見えにくい原因はTableauで探し出す
  • アクションの提案には「空・雨・傘」
  • ダッシュボードは溝を埋めるツール
  • 費用データの集約は統合分析の第一歩
  • GoogleとFacebookをフラットに捉える
  • 分析の原則はグルーピング、セグメント、クロス集計
  • 「それ」と「それ以外」を忘れるな
  • 四半期ごとのミーティングも重要
  • 変化の連続を受け入れよう
  • ネット広告の闇から身を守れ

Chapter 1 準備と計画

  • ネット広告がTV広告を抜き、年々増えている
  • なかでもGoogleとFacebookだけで8割に達する
  • 今こそGoogleとFacebook広告を使おう
  • 今は複数の広告媒体を使うため、コンバージョンのカニばりが発生する。GAを使ってちゃんと効果判定しよう
  • 自社のデータを使ってマーケティング最適化しよう

第2章 リスティング

  • アカウント構造はちゃんと考えるべし。機械学習しやすいような設計を考えよう
  • 1広告グループに対して、1URLの設定が基本で、1広告グループに複数キーワードを入れよう
  • ただ、「広告カスタマイザ」を使えば、さらに管理がしやすくなり、さらに広告グループごとの機械学習が進みやすくなる
  • 検索キーワードは年々新しく生まれる
  • 過去90日間に一度も検索されたことのない検索語句の割合は20%
  • 広告主のキーワードに一致しない検索語句の割合は70%
  • ユーザーが検索語句を検索する際に3単語以上組み合わせる割合は54%
  • そのため、常にキーワードの更新をする事が大事。ただそれも無理あるのでDSAをうまく使おう
  • 広告グループに対して、3-5本の広告文をセットしよう。これも機械学習促進のため
  • これからは広告文の最適化の時代。広告文の「ユニコーン」をみつけよ
    • 広告文のユニコーンはWordStreamのLarry Kimが提唱。詳しくはこちらの記事参照
  • ayudante.jp

  • 寶さんは広告文で数十倍の効果が出たと言ってた
  • 機械学習に任せて、広告戦略など上流のタスクや広告文の作成にマーケターは時間を割くべし
  • 自動入札は手動の運用でやりきったキャンペーンからやろう。コンバージョンが少ないキャンペーンや広告グループでは学習しないため

Chapter 3 ディスプレイ広告

Chapter 4 Facebook広告

  • Facebook広告を運用するときに確認すべき要素は以下の3つ
  • 入札額
  • 広告の関連度と質
  • コンバージョン率

    広告の配信をしてからまず確認すべきは「広告の関連度と質」

  • この3つの要素のうち、広告の配信をしてからまず確認すべきは「広告の関連度と質」で、以下の4つの指標を確認しよう
  • 関連度スコア
  • 好意的な意見
  • 否定的な意見
  • CTR(リンククリックスルー率)
  • 関連度スコアは、7以上であると望ましい。4〜6は要注意、3以下はターゲットやクリエイティブの見直しが必要
  • 好意的な意見と否定的な意見は、表示アルゴリズムの一要因の品質スコアに影響を与えるため、注意する必要がある
  • 特に否定的な意見が「高」だとブランド毀損をきたすため、要注意
  • フリークエンシーが高くないか、ターゲティングのミスマッチが起きていないか、クリエイティブに問題がないかを確認しよう
  • CTR(リンククリックスルー率)は1%以上を目指そう
  • ターゲットとクリエイティブの見直しが必要

コンバージョンは週50件を目指す

  • Facebook側の自動学習を促進させるためにも、コンバージョンは50件程度ほしいところ
  • コンバージョン獲得が難しい場合は、マイクロコンバージョンを設定することをオススメ

ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102 (できるMarketing Bible)

ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102 (できるMarketing Bible)

最後に

同じシリーズのtoB向けマーケの書籍が発売するみたい。

リードビジネス“打ち手

リードビジネス“打ち手"大全 デジタルマーケで顧客を増やす 最強の戦略 86 (できるMarketing Bible)

著者は「マーケティングのKPI」の上島千鶴さん。

マーケティングのKPI 「売れる仕組み」の新評価軸

マーケティングのKPI 「売れる仕組み」の新評価軸

5/17までに予約したら電子書籍と優先セミナーに招待されるチケットが配られるよう。

セミナーはどうせ行かないけど電子書籍ほしいからさっそくぽちった。

最近読んだ本だとこれもオススメでした。

世界最先端のマーケティング 顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略

世界最先端のマーケティング 顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略

注目されているアマゾンのOtoOの戦略とかわかりやすくまとまっててとても示唆に富む内容でした。

マーケティングに関わる人、事業開発する人は必読です。

以上、書評でしたー。今度寶さんに聞いたセミナーの内容も含めてまとめようと思う

ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102 (できるMarketing Bible)

ネット広告運用“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102 (できるMarketing Bible)

アマゾンセールの時はギフト券で買うのがおすすめ

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ビュートゾルフジャパンの実態・玉ねぎモデルとは

昨年末にオランダ発のビュートゾルフジャパン社の説明会に行ってきました。
セミナーは創業者の方がいらしてましたが、サービスのデモもなく、ビュートゾルフ社の理念とサービスのざっくりとした説明でした。
会場からの質問は、やはりシステムを導入して業務コストが下げられるのかどうか、売り上げがあがるのか、提供しているサービスや患者さんの評価をどのようにしているか、精神疾患では使えるかといった、
実務に直結するような具体的な内容が多かったですが、
ビュートゾルフジャパンのスタッフの方からは的を得ていない回答ばかりで少し残念でした。

ヒアリングしてみて、ビュートゾルフジャパンさんの事業の仕組みが少しわかったのでまとめてみたいと思います。

 

そもそもビュートゾルフとは?

  • 訪問看護の領域の新しい組織モデル、ケアモデルのこと
  • オランダで2007年に1チーム4人で編成された組織でスタートした
  • 2014年では全国800のチームが生まれ、約8,500人の看護師が働いている
  • バックオフィスが手厚く、事務作業や手続きは役割分担ができている
  • コーチングスタッフがいる

特徴的な点として

  • チーム間は上下関係がなく、フラットな関係で自律心が求められている
  • 煩雑さ、複雑さをなくすためにICTを活用している
  • 看護師の50%が学士取得している
  • 患者の自立を促す
  • チームの看護師は医者や理学療法士などリハビリの医療従事者と連携している
  • チーム間で協業する
  • チーム内での品質管理や財務管理も徹底化

玉ねぎモデルとは

 

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玉ねぎモデル

 

  • 患者を中心として、患者の自己管理からチームでのケアそして、その患者を取り巻く環境を踏まえたアプローチをしていくことを想定したビジョンである

 

ケアの質の管理

 

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  • ICTを使うことにより、機能の改善が期待し難い慢性期でも評価できるようにしている
  • 具体的には、どのようなケアを行えば、どのような行動変容が生まれるかを指標で把握できるようにしている
  • これにより提供するケアの見える化が進すことで、ケアの質の向上と患者の満足度の向上、そして何より看護師のやりがいが向上することで離職率の低下が期待できるとのことである

 

 

ヒアリングした限りのビュートゾルフの実態と現状

  • ビュートゾルフジャパンは東証一部上場の大手セントケアホールディングス社から出資されており、代表含め運営スタッフはセントケアホールディングス社からの出向である
  • ビュートゾルフジャパン社はアセスメントツールとしてアメリカのオハマシステムを採用している
  • 利用料はベーシックプランとオプションプランがある
  • ベーシックプランは2年契約で月額6万円、契約加盟金100万円(2018年1月時点)
  • オプションプランはコーチング費用プラン(月10万円)と開業支援プラン(100万円)
  • 開業支援はセントケア社がすべて行っている
  • ベーシックプランの料金はほぼオランダ本体にマージンとして抜かれているため、セントケアホールディングス社は上記オプションをつけて売っている状況
  • 2018年1月現在、導入事業所は3拠点
  • とはいえ、導入事業所のちいきケアはセントケアホールディングス社の子会社なので実質1拠点しか導入できていない状況
  • コーチングスタッフは、元管理者や歴の長い訪問看護スタッフが担当
  • コーチング内容はスタッフ教育や算定などなんでも受け付けているとのこと(ただし1回3時間、月2回まで)
  • ちいきケアでは10月からシステムを使いはじめているが、以下の点があり現場から不満がでていると管理者からの本音が
  • 訪問看護の記録システム・レセプト連携ができていないため、結果的に二重管理になってしまっている
  • オハマシステムの使い方が複雑でスタッフが慣れるまでに時間がかかっている
  • コーチングする人がサポートに当たっているが、オペレーションが組まれているわけではなく手探りな状態
  • 採用はビュートゾルフ社サービスを導入したからといってうまくいっているとは言えないが、オランダ本社のように勤務形態を変えたことがよかった様子
  • 具体的に雇用形態は全員正社員とし、週40/30/20時間から就業形態を選択可能にして訪問件数関係なく固定給としている
  • http://chiiki-care.com/system/

 

個人的な所感

正直今のままだと普及しないかなと思いました。そもそもオハマシステムを使うために、データをとるために今まで入力していた看護記録やレセプトを二重で入れ直す必要があることや、現場のオペレーション負荷を考えると現実的ではないと感じました。今後伸びるためには、既存の介護記録・レセソフトとの連携がうまくいくかどうかが鍵だと思います。

 

今のところ提携しているカイポケとの連携がメインになるかなと思いますが、ただセントケアHDがリソースを十分に割いてなさそうなので時間がかかりそうな印象があります。

 

また、ビュートゾルフは今のところ海外の事例しかないので、日本の保険制度や組織文化にあうかは未だ未知数です。日本は縦社会が強く、特に医療の現場はその傾向が顕著です。ビュートゾルフの皆が横並びの自立組織はとても素晴らしいものの、縦社会で働くことに慣れてしまっている日本に応用するためには工夫が必要かと思います。

 

今回のセミナーをお聞していてビジョンはいいなと思いますが、結局運営していて売上アップにつながるのか、訪問看護師の離職率に変化があるのかどうかなど実用的な価値を見出せないと、運営者が導入を意思決定するのは厳しいのかなと思います。

 

また医療・介護領域のビジネスの難しいところであるのですが、一般の企業の業務システムのように業務効率化、人件費削減できるという文脈が刺さらないのがこの業界の特徴です。事業所は中小企業が多くそこまでお金があるわけではなく、そもそも現場経験者の方が経営をしているケースが多く経営がわかる方がいるわけではなく業務コストを計算する文化があまりないことが要因です。ですので、業務効率をあげつつ、患者さんにとって良いものか、よっぽど売上あがるか、劇的に便利なものじゃないと導入することは厳しいと個人的に感じています。

 

今後、良い事例が増え、この業界になくてはならないサービスになることを祈っています。 

 

ちなみに最近リスティングの広告費を多めに出して開業支援を促進しようとしているみたいです。インキュベクス のような形になるのか、違った特徴を出していくのか今後に注目したいなと思います。

 

訪問看護開業・運営で参考になる本はこちら

訪問看護ステーション開設・運営・評価マニュアル

訪問看護ステーション開設・運営・評価マニュアル

 

開業方法や運営方法について詳しく記載されており、こちらをざっくり読むだけでもどういった流れで開業から運営するかがわかります。こちらと次の本を読んで、ibowのサポートを受ければ正直開業支援コンサルいらない気がします笑

 

訪問看護実務相談Q&A 平成30年版

訪問看護実務相談Q&A 平成30年版

 

こちらは訪問看護事業協会が、全国の訪問看護ステーションから問い合わせがあった内容をまとめた本になります。開業が決まった後に、読むと良いです。必ず疑問に思うことを逆引きで探せる、辞書的な活用をする本だと思ってもらえればと思います。こちらの本とibowさんのサポートがあれば安心だと思います。我ながらibowさん大好きだなとつくづく感じます笑

 

現場の訪問看護師の方が参考になる本 

この熱「様子見」で大丈夫? 在宅で出会う「なんとなく変」への対応法

この熱「様子見」で大丈夫? 在宅で出会う「なんとなく変」への対応法

 

こちらは在宅医のかたが書いてる本なんですが、訪問看護師や理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のかたが現場で働いててとても勉強になります。

患者さんの症状が変わって、なんの病気かわからないケースがあると思います。病院で働いている場合は担当医を呼べば問題になることはないのですが、訪問看護の領域だと看護師さん、リハビリスタッフが症状をみて、様子見をしたほうがいいのか医師を呼ぶべきか、判断して然るべき対応をしないといけないケースがあります。そんなときに役立つ本です。

訪問看護・訪問リハビリに関わってなくても参考になりますのでぜひ手にとってもらえればと思います。

 

【2018年更新】インキュベクス・ケアーズ訪問看護の評判・口コミ|開業支援頼むべきか

この記事を見ている方は、他業種から訪問看護業界に新しく参入しようとされている、もしくは医療従事者で訪問看護ステーションを立ち上げることを検討している方かと思います。

もしくは、立ち上げに際し、開業支援コンサルの方に頼もうか検討している方なのかなと思います。

高齢化、また病院から在宅医療へ国が推進していることもあり、近年注目されている訪問看護ステーション。

まずは「訪問看護領域に参入する見込みがあるのか」について記載し、そのうえでインキュベクスの業態や評判についてまとめていきたいと思います。

 

 # 結論:セミナーは受けた方がいい。コンサル依頼は学習コスト・教育コストを考えて検討すべし。最低限、本を読んでから判断しましょう

ちなみにインキュベクスに頼むべきかどうかについて結論を先に申し上げると、

「運用資金が十分にある方」

「学習コストを減らすために時間をお金で買いたい方」

「開業コンサルに依存せず、自分で意思決定ができる方」

以外は、頼むべきではないと思います。理由については後ほど説明したいと思います。

ただ、業界未経験の方、訪問看護業界未経験の医療従事者の方は、業界と経営方法についてざっくりと学ぶことができますので、無料セミナーには一度参加された方が良いかと思います。

 

セミナーは、インキュベクスやビュートゾルフジャパンのような開業支援コンサルだけが開催している訳ではなく、介護ソフト会社も無料開催してますので、そちらも合わせてお聞きすると良いのかなと思います。

 ・訪問看護専門ソフトiBow

ewellibow.jp

・介護ソフト運営のカイポケ

ads.kaipoke.biz

個人的にはIBowさんがソフトも使いやすいですし、サポートも手厚いため、オススメです。

 

 

セミナーを受けたあと、具体的にコンサルを申し込むかどうか個人面談が開かれますので、その前にはこちらの本の内容ぐらいは把握したほうが、意思決定しやすいと思います。業界について、またステーションの開業から運営まで網羅的に、わかりやすくまとめられてます。

訪問看護ステーション開設・運営・評価マニュアル

訪問看護ステーション開設・運営・評価マニュアル

 

今後、ステーションの開設にあたり、全体を通してどのような手続きや業務が必要になるのか、またどの業務をインキュベクスさんが行い、自分はどの業務をしないといけないのかがわかりますので、コンサル費用の費用対効果を判断しやすいと思います。おそらく意外と自分がしないといけない業務が多いことに気づくでしょう笑

 

できれば、セミナー時に適切に質問できるように、商品について正しく理解するためにも、セミナーを受ける前に読まれることをオススメします。

 

 

前置きが長くなりました。それでは、まず訪問看護業界についてみていきます。

 

 

# 診療報酬や国の方針から見る、訪問看護の展望について

2018年の4月に行われた診療報酬、介護報酬の改定で、ますます在宅医療の分野は追い風が吹いています。

その中でも訪問看護周りは点数が軒並み上がっており、益々訪問看護の成長が見込まれます。

 

そんな注目の訪問看護ですが、今後どのように市場が推移していくのかについて、国はアクションプランを掲げています。

 

団塊の世代が後期高齢者になる2025年までに

  • 訪問看護師を15万人増やす
  • 訪問看護ステーションを10,000件増やす

http://www.jvnf.or.jp/2017/actionplan2025.pdf

 

 

では、現状訪問看護ステーションは、どの程度増えているかと申しますと、年間1,000件増え続けている状況です。

 

国が目標としていた当初のステーション数には到達しつつありますが、ステーションあたりの看護師・利用者が少ないこともあり(小規模ステーションが多い)、まだ絶対数が足りない状況で、今後も増加することが見込まれます。

 

とはいえ、新規開業している事業所のうち、年100-200件が廃業している状況との報告がされており、経営は容易ではないことがわかりますので、安易に参入するのは注意が必要です(裏を返せばM&Aするのも一つ方法としてありです。こちらについては一番最後に説明します)。

 

 

開業しようと思ったときに、皆さんが多く目にするのはケアーズグループを展開しているインキュベクスさんだと思います。

 

訪問看護ステーションを開業するうえでのノウハウ商材はしっかりと作り込まれており、営業のマンパワーもすごくかけています。

 

マーケティングもしっかりされていて、存分に広告費を投下しています。「訪問看護 開業」などで検索するとリスティングで必ず上位に表示されてます。

 

 

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ランディングページは訴求ポイントがはっきりされており、訪問看護に対して興味の湧く素晴らしいマーケティングをされています。

 

ちなみにインキュベクスは、訪問看護ステーションの開業支援をしている会社ですが、最近だと高齢者向けのシェアハウスや療養型通所介護の開業支援などもしているようです。

 

今回インキュベクスのビジネスモデルや事業内容について、また私的な所感をまとめてみようと思います。

 

 

# インキュベクスの事業モデル

- インキュベクスは訪問看護や介護施設の開業支援をしている会社である

- 訪問看護に関しては"ケアーズ"という暖簾を出している

- 基本的に自社では店舗を持たず、商材を作って経営者に売っている形である

- 最近始めている介護施設や療養通所介護では自社で一部設けている様子

-  商品内容は開業支援と月次のサポート

-  開業支援の内容はざっくりと以下、

 -  商圏マップ(ワムネットをクロールして作った程度)

 -  開業手続き

 -  事業計画書(半年で黒字化できるようにシュミレーションされている)

 -  開業までのFAQ

 -  開業までのバックログ管理

 -  算定や開業についてのコールセンター

 -  管理者向け、医療者向けのオンラインセミナー

 -  ケアマネ向けの営業ノウハウ

- 月次のサポートは上記すべてが継続して使えるのだが、開業してしまえばほぼ使うことはない気がする

 - コールセンターと新人が入ってきた際にオンラインセミナーが使えるぐらいしか意味は無さそう

 - あとで述べるがこれで月8万円をとられるのはかなり経営を圧迫すると思う

 

# インキュベクス事業規模・ビジネスモデル

- インキュベクス経由での訪問看護ステーションの新規立ち上げは毎月10件を超えており、全国の新規開業数の20%以上を占めている(全国が大体800-1000件)
- 契約事業所数は累計で700件を超える(待ち&閉鎖含む)
- 収益は、初期費用400万と月々のサポート料金8万
- 売り上げは初期費用分で年6億だが、継続率が1/4程度なのでサポート料の売り上げが年2億弱
- 診療報酬改定もあり、かなり広告費をかけて刈り取っている

 

# ケアーズ契約者の退会について

- ケアーズの一覧をみた限り大体20-30%しか契約を更新していない模様
- 退会する理由は以下
 
公にすると色々とよろしくないと判断して、続きはノートにまとめました。よろしければご覧になってください。

 

# ケアーズ契約者の口コミ・評判について

ネット上にはインキュベクスやケアーズの評判の悪さが目立っていますが、正直に言ってインキュベクスだけの問題ではない気がしています。
 
セミナーに参加してみて、インキュベクスの商材はちゃんと作り込まれているし、必要な広告や営業などマンパワーはすごいかけています。
 
ノウハウもしかり、この業界で実績を積んできていることは事実だと思います。
 昔、訪問看護が注目されていなかった時代、今ほど人材が集まらなかったんですが、分かりづらかった給与単価のテーブル(1訪問4000円~のような)を明確に決めて非常勤職員を中心に採用を促進したのは彼らインキュベクスです。
現在では、この歩合制はどこの各訪問看護ステーションでも設定しているぐらい、スタンダードになっています。 
 
なぜインキュベクスさんの悪評が現場やネット上で広まっているかは、おそらく本来インキュベクスさんの開業支援を受ける必要がない方、もしくは上記で述べたようなリスクを把握せず開業失敗してしまう方に対して、物を売っているからと思います。
お客さんを選んで商材を売ることをしていればこのような悪い評判を生むことはないのになと感じます。 
 
正直、コンサルフィーはだいぶ割高と思いますが笑、彼らがセミナーで必ず言う時間をお金で買うというのはあながち間違ってはいないです。
開業にあたって必要なコスト(学習コスト・時間的コスト)に対して、自分の時間価値を考慮したうえで、判断するのがいいのかなと思います。 
 
ただ、開業してから黒字化するのに最低半年はかかりますし、毎月のランニングコストは絶対下げたほうがいいと思いますので、自分だったら知り合いの開業経験者に依頼します。
もし、コネがない方は複数事業所の立ち上げを経験している人を紹介できるので是非お声がけください。  
 
 
【補足】運良くいい案件あれば、M&Aも考えてみる価値あり
訪問看護の運営は、利用者獲得と看護師の採用の2点に尽きると思います。特に訪問看護師の採用はかなり難しい状況で、運営されてからも頭を悩ます方が多いです(現在、看護師の全体の3%しか、訪問看護師をしていない状況です)。
 
開業して黒字化しても、今後の国の方針としては大規模化を促進するような報酬体系になっていますので、常に採用を考える必要がありますので(多くの看護師が在籍する機能強化型加算や、マンパワーがないとできないターミナル加算など)、運営に疲れた方が時々会社を売りに出すことがあります。
 
上記から、採用もかねてステーションごと買うという選択肢も考慮するのがオススメです。ただ、ネックはM&Aについて認知度がまだなく、売り案件が出ることがないので、M&A案件を取り扱っている会社にダメ元で問い合わせるのが良いでしょうね。
最近だと以下のような会社があるみたいです。 
 

1. 訪問看護専門のM&A会社

2. インテグループ

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  • M&A専門のインテグループの介護専門サイトです。唯一、訪問看護に絞った買収条件を登録できるみたいです。問い合わせはこちら

 

  3. ブティックス介護M&Aセンター

  •  介護施設メインで訪問看護は少ないかもしれませんが、介護業界では有名な会社さんが運営されていて、年に1-2回マッチングイベントを開催されてます。

 

4. M&Aクラウド

  • あんまり取り扱ってないかもしれませんが、M&Aクラウド経由で訪問看護ステーションをM&Aされた方が周りにいるので、見てみる価値はあるかと思います。
 

訪問看護開業・運営で参考になる本はこちら

まず、コンサルを受けるかどうか、判断する前にこちらの本の内容ぐらいは把握したほうが、意思決定しやすいと思います。

今後、全体を通してどのような手続きや業務が必要になるのか、またどの業務をコンサルが行い、自分はどの業務をしないといけないのかがわかりますので、コンサル費用の費用対効果が判断しやすいと思います。

訪問看護ステーション開設・運営・評価マニュアル

訪問看護ステーション開設・運営・評価マニュアル

 

開業方法や運営方法について詳しく記載されており、こちらをざっくり読むだけでもどういった流れで開業から運営するかがわかります。こちらと次の本を読んで、ibowのサポートを受ければ正直開業支援コンサルいらない気がします笑

 

訪問看護実務相談Q&A 平成30年版

訪問看護実務相談Q&A 平成30年版

 

こちらは訪問看護事業協会が、全国の訪問看護ステーションから問い合わせがあった内容をまとめた本になります。開業が決まった後に、読むと良いです。必ず疑問に思うことを逆引きで探せる、辞書的な活用をする本だと思ってもらえればと思います。こちらの本とibowさんのサポートがあれば安心だと思います。我ながらibowさん大好きだなとつくづく感じます笑

 

現場の訪問看護師の方が参考になる本 

この熱「様子見」で大丈夫? 在宅で出会う「なんとなく変」への対応法

この熱「様子見」で大丈夫? 在宅で出会う「なんとなく変」への対応法

 

こちらは在宅医のかたが書いてる本なんですが、訪問看護師や理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のかたが現場で働いててとても勉強になります。

患者さんの症状が変わって、なんの病気かわからないケースがあると思います。病院で働いている場合は担当医を呼べば問題になることはないのですが、訪問看護の領域だと看護師さん、リハビリスタッフが症状をみて、様子見をしたほうがいいのか医師を呼ぶべきか、判断して然るべき対応をしないといけないケースがあります。そんなときに役立つ本です。

訪問看護・訪問リハビリに関わってなくても参考になりますのでぜひ手にとってもらえればと思います。

 

 

 

ちなみに最近は、さらに開業支援コンサル会社が増えてきているようです。
そのコンサル会社のなかでもマーケティングに力入れているのがオランダ発で日本展開しているビュートゾルフさんです。
今話題のティール組織を取り入れ、現場含め皆が主体的に業務に当たる組織文化を大事にされています。また業務効率を向上するためにオマハシステムというアメリカで開発された独自のシステムを導入されてますね。
先日ビュートゾルフさんのセミナーに参加したので、もしよろしければご覧になってください。 blog.kojisasaki.com 

 

 

【書評】きゃりーぱみゅぱみゅのブレイクには戦略があった!byこれ、いったいどうやったら売れるんですか?

今、書店のマーケティング関連のコーナーで平積みされているこちらの本。

これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング (SB新書)

 

昨日、立ち寄った本屋さんのマーケティングコーナーでブラブラしていた際、広末涼子が表紙に出ていて目に留まってページをめくってしまった。

結論、読んでみて広末は、本の内容と全く関係なかったです笑

なんで広末?なんで広末?と思い、ページをめくりましたが、結局どこにもそのアンサーはありませんでした笑

 

ただ、読み終わる頃には、なぜ広末を表紙に載したか著者の意図がわかると思います。まさに本の中で紹介されているマーケティング手法が使われています。

想定する読者のターゲティングがしっかりしています。まんまと引っかかってしまったと感じます。

 裏表紙の広末の姿はちょっと謎のままでしたが。。

 

こちらの本では、マーケティングに関する知識が広く学べると思います。

またうまくいっている会社の戦略や、身近な事例が多く紹介されているため、自分の経験に基づき考えることができ、とても参考になると思います。

 

異動などでマーケティングを勉強する必要がある方、SEOは知ってるけど実はマーケティングについて体系的な勉強をしておらず知ったかぶりをしてしまってる方、是非読んでみてください。

 

内容は初心者向けなので、マーケティングを実務にしていない方でもさらっと楽しく読めると思います。

 

以下、本の内容を簡単に紹介します。

 

第1章 バリュープロポジションと新たな市場を作ることの重要性

第1章 腕時計をする人は少ないのに、なぜ腕時計のCMは増えているのか?
(この章で学べること:コモディティ化/バリュープロポジション/ブルーオーシャン戦略/マーケティングミックス) 

腕時計を例にとって、昔と今の商品設計とマーケティングの違いを説明しています。

 

昔の腕時計に対するニーズは「正しい時間がわかること」でした。

しかし、現代では正しく時間を測ることはもちろん、スマホの普及により、正しい時間を把握することは容易になり、腕時計を必要としなくなりました。

 

そこで、今腕時計で売り上げている会社は、今までのような正しく時間がわかることを追う時計を作るのではなく、腕時計×〇の組み合わせにより、ユーザーの新しいニーズに対するサービスを提供することで、腕時計の新たな市場を形成しています。

心肺機能を強化する腕時計などが例であげられています。

 

第2章 顧客生涯価値を考えてアプローチをすることが大事

第2章 人はベンツを買ったあと、どうしてベンツの広告を見てしまうのか
(認知的不協和/顧客ロイヤルティ/顧客生涯価値/顧客満足の仕組み/ブランド資産)

 

ここでは、ベンツの例を挙げて新規購入後の顧客満足度に配慮することの大切さを述べています。

 

人は大きな買い物をした後は不安になります。

「本当に買っても良かったのか?」

「不具合はないのか?」

などなど、購入後も気になって商品ページをのぞいてしまうようです(自分には当てはまらないのですがw)

 

この不安感を取り除くために、先回りしてアプローチをかける必要があります。

なぜなら新規購入後にさらにリピーターになってもらうことで、一人当たりの購入単価が引き上げられるためです。

さらにリピーターからブランド信者になってもらうことで、周りの方にも商品を勧めてくれさらなる広告効果がでてきます。

 

アプローチする際は、

潜在顧客 → 見込み顧客 → 新規顧客 → リピーター → 贔屓客 → ブランド信者

各フェーズによって"かける言葉"を変える必要があります。

場合によって"手段"も変えたほうがいいでしょう。

その具体例が本には記載されています。

 これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング (SB新書)

 

第4章 価格決めの重要な視点

第4章 あの行列のプリン屋が赤字の理由
(価格戦略/価値基準型価格設定/コスト基準型価格設定)

 

価格決めがいい加減な企業が日本には多いと述べられています。

読んでいてまさにと思いました。

特に医療現場は、コスト感が全くないよなと感じました。

患者さんが良くなるということはわかっても、人件費含め日々の業務のコスト換算が全くできていないため、自己犠牲になってしまっています。

 

価格を決める視点として、"価値基準型価格設定"と"コスト基準型価格設定"があります。

どちらの考え方で価格を決めたほうがよいか、また決めるにあたって戦略が大事であると述べています。

  • 提供するターゲットをどこにしぼるのか
  • 絞るにあたって価格設定はどうするか
  • 決めた価格で売り上げを伸ばすためには、提供手段をどうすればよいか

 

第5章 チャネルとランチャスター戦略

第5章 セブンの隣になぜセブンがあるのか
(チャネルの考え方/チャネルコンフリクト/ランチェスター戦略/外線戦略・内線戦略)

この章では有名なセブンイレブンの事例を例にして、ユーザーにどうサービスを提供するかを考えることが大事と紹介されています。

セブンは地域密集型で店舗を構えており、以下のメリットを十分に発揮して売り上げを伸ばしています。

  • その地域のユーザー特異的な商品を提供する
  • 地域に最適化した広告を打つことができ、かつ店舗が密集しているため、効果を高めることにより広告コストを下がる
  • 店舗密集により商品配送コストを極端に下げる

それだけではなく、地域やユーザー属性を丁寧に取得していることによって、商品設計にも役立てているようです(このデータをメーカーがこぞって欲しがっている)。

 

初めて知ったのですが、買い物をしたお客さんの年齢と性別をレジで入力しているようです(通称「年齢ボタン」?)。

ピンク色と水色で性別がわかれ、年齢は4段階ぐらいに分けられています。

これにより、20代の男性が何時頃にどういったものを買っているかが把握できます。

これは素晴らしいマーケティングですね。

ちなみにこの本を読み終わった後、セブンでどのボタンを押されるか注意深く確認しましたが、私は20代男性のボタンが押されていました(まだまだイケると確信しましたw)。

 

 

 

第6章 戦略について

第6章 女の太った財布には何が入っているのか?
(競争戦略(コストリーダーシップ、差別化戦略、集中戦略)/規模の経済、経験曲線/顧客開発プロセス)

こちらの章のはなまるうどんのキャンペーンの例はとても参考になりました。ぜひ本を読んでください。

 これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング (SB新書)

 

第7章 イノベーター理論とそのアプローチ方法について。キャズムをどう超えるか?

第7章 きゃりーぱみゅぱみゅはなぜブレイクしたのか?
(イノベーター理論/キャズム理論)

ブレイクする過程でサービスを利用するユーザーには特徴があります。

この特徴をよくイノベーター理論で紹介されています。

http://naruhiko1111.com/wp-content/uploads/2013/02/Inovation.jpg

 

イノベーター

  • 新しい物好きな人たちです。
  • ただ、世間一般とはやや価値観がずれているので、イノベーターが商品を購入した所で、そこまで市場を大きく動かすことが出来ません。

アーリーアダプター

  • イノベーターほどではありませんが、最新の情報を常にチェックしており、新商品の導入には前向きです。

アーリーマジョリティ/レイトマジョリティ

  • この層は新商品の導入には控えめで、決して自分から商品を試してみようとはしません。
  • アーリーアダプターが利用して、安心に感じてから&周りがようやく使っているのをみて興味を持ちます。
  • この層を抑えることができるとかなりブレイクしたといえるでしょう。

ラガード

  • どうがんばっても利用しない人です。諦めましょう


アーリーアダプターからアーリーマジョリティへの移行には壁があり、これをキャズムと呼びます。

きゃりーぱにゅぱにゅのヒットには、キャズムを超え、ブレイクをさせるための戦略が隠されていたと記載されています。

青文字系のファッションの先駆けであり、世界に"kawaii"を広めた立役者です。

詳しくは本をご確認ください^^

 

紹介しきれない点が多々ありましたが、詳しく知りたいなと思った方は、ぜひ読んでみてくださいね!

 

これ、いったいどうやったら売れるんですか? 身近な疑問からはじめるマーケティング (SB新書)

 

【起業・新規事業】ビジネスモデルを考えることより大事なことがある。ビズリーチ南さんが語る転職業界での起業話

ビズリーチの南さんのセミナーに参加したので、以下にメモを残す。聞き間違いなどある可能性あるので、ご了承ください。起業背景や新規事業を考える際に大事にしていることはとても勉強になった。


◆ビズリーチ起業背景

- 楽天の事業が上手くいき落ち着いたので、次の転職先を探していた
- 島田さんにオススメをされて転職エージェントに聞いてみた
- 転職エージェント27人に毎日1人ずつ聞きに行った
- 1人目にはいいところがあるとebayを勧められた。結果、27人全員に聞いて全員違う案件を紹介された
- 自分としては良かったけど、何か違和感を感じた
- その違和感とは、全員違う案件を紹介されたこと
- その違和感が気になり、楽天の島田さんに聞きに行き、転職業界の事業モデルや背景を教えてもらった
- 失礼ながら島田さん(元インテリジェンス創業者)に以下の質問をした
- 求職者はただの人材会社の仕入れでしかないのでは?
- 求職者と採用会社はそもそもニーズがマッチしてるのになぜシンプルにやりとりできないのか?求職者に転職情報が流れてこないのか
- 小売業界もそうだったけど、eコマースによって商品の見える化を行い店舗と消費者をつなぐことができた。このモデルがなぜ転職業界で出来ないのか?
- 面白いからやってみたらと言われ、なぜこのようなことが起きているのか、またビジネスチャンスがあるか調査を始めた


◆ 新規事業をする際の考え方

- 楽天で三木谷さんの元で新規事業を考える際に結構怒られて鍛えられてきた。新規事業を提案した際に言われた印象的なエピソードがある

- 「俺は、お前のビジネスモデルを聞きたい訳ではない。聞きたいのはなぜこのビジネスモデルが世にないかを調べることが大事だ。」
- 新規事業を考える際に大事なことは、考えたビジネスモデルが世にない理由を探すこと
- 理由は大体以下2点であることが多い
- ① 果敢に挑戦しているが、皆失敗している
- ② できない理由がある。そしてその理由は大体「規制」にある
- その理由を知るためにその業界の「歴史」を知ることが大事


◆ 転職業界の歴史

 

- 転職業界について調べた結果あることがわかった
- 転職業界は調査当時(2009年ごろ?)と10年前で市場は10倍ぐらい伸びていた(←聞き間違えてるかも)
- 市場のうち調査当時もその10年前も、リクルートが市場の6割を独占していた
- その他の4割も伸びているため、その企業を調査してみた
- すると4割のうちほぼ以下の会社が占めていた
- インテリジェンス
- enジャパン
- なんとか
- なんとか
- しかし、この4社はすべてリクルートのOBで、同じビジネスモデルだった。つまり、市場のほぼ全てをリクルートのビジネスモデルを占めていることがわかった
- そのビジネスモデルとは、「採用会社と求職者の間の情報がブラックボックスであればあるほど人材会社が儲かる」というもの
- これは日本固有のものなのかどうか海外を調査したら、すでにこの課題を打破していた以下の企業がいて急成長していた
- indeed
- monster
- hogehoge × 2
- この事例を参考にして、求職者と採用会社とが直接やりとりできるプラットフォームを作ろうと思った

◆ 起業時、印象に残ったこと

- ある地方の企業にビズリーチを使わないか営業に行った際に、優秀な人材が採用できるはずがないと一蹴された
- ただ、良いから使ってほしいと懇願したら、採用できた。採用できたことにその企業は大変驚いていた
- なぜ今まで採用できなかったのか、丁寧に説明したことを覚えている
- 優秀な人材Aがいた場合に、中小企業、大企業、メガ企業の給料に差が出る。もちろんメガ企業→大企業→中小企業の順に給料を高くだすことができる
- その場合に人材会社は手数料が多くとれるメガ企業から順に紹介したほうが、儲かる。結果、中小企業には良い人材が回ってこないのは必然
- 今回は、人材会社を通さずに直接やりとりを行ったことによって良い人材を採用できたのだ

◆ ビズリーチのビジネスモデル

 

- 求職者と採用会社を直接繋ぐダイレクトリクルーティング
- これにより、以下のように課題が解決された
- 求職者はより多くの案件を目に触れることができる
- 採用会社は中小企業でも良い人材に会える
- 採用会社は固定費を払えば、半年間求人データベースを見ることができやりとりができる。採用が決定すれば成功報酬を15-18%もらう。求職者に関しても特別求人に関しては有料会員を設けている

◆ ビズリーチの立ち上げ時の成功要因は?

 

- 求職者と採用会社をどちらを先に集めたかだが、両者は鶏と卵の関係にあるが、ビズリーチの場合は求職者を先に集めた。自分の近しい仲間などに登録してもらい集めた
- またマーケティングをインハウスで行い、比較的安価で集客できたことも大きいと思っている
- ちなみに日本の広告業界は歪。これはGoogle社員も現状について怒っているとのこと
- 会社が顧客に対して直接訴求できるようにシステムを作っているのに、日本の広告業界がほぼ広告代理店を通すのが当たり前になっている
- インハウスですることによって改善スピードは上がるし、社内にノウハウが溜まるので会社の資産になる




【保存版】SEO対策ツール「ahrefs」で競合分析とキーワード選定を効果的に!「Keywords Explorer」とは?データの見方を紹介

SEO対策をする上で重要な指標である被リンクを分析するツールとして有名な「ahrefs」ですが、ダッシュボードが新しく使いやすくなったり、流入キーワードの精度が向上されていたり、Content Explorerとよばれる競合サイトのコンテンツを分析できる機能が追加されたりなどなど、、最近目覚ましいぐらいに機能が拡充しています。 

Content Explorerの使い方につきましては以前こちらの記事で紹介していますので是非ともご覧ください^^

blog.kojisasaki.com

今回はahrefsのツールの中でも「Keyword Explorer」というツールの有効的な使い方を紹介したいと思います。何かコンテンツを書くときにどうやってキーワード選定していいかわからない方もいらっしゃるかと思いますが、Keyword Explorerはそんな時にとても役にたつツールとなっています。

 

SEO対策をする上でキーワード選定に必要なことは?

コンテンツを作る際にそのコンテンツが狙うべきキーワードを戦略的に選定する必要があります。選定する上で必要な要件はおおまかに以下の3つの事柄があるかと思います。

① キーワードボリューム(クエリボリューム)

こちらにつきましては皆さん周知だと思いますがニーズがないもの、検索される回数が少ないテーマを選定しても集客には繋がりませんのでニーズの把握する必要があります。Googleのキーワードプランナーがよく使われます。

② 競合度合い

この競合度合いを把握することがSEO対策・コンテンツマーケティングをする上で特に大事であり、よく見過ごされやすい点かと思います。

当たり前ですが、キーワードボリュームが多いキーワードは集客が見込めますが、大手サイトなど競合が対策している可能性が高いキーワードになります。また収益性が高い(コンバージョンにつながる)キーワードは、キーワードボリュームに対して競合が多く存在するため競合分析・調査をしないままコンテンツを制作をするとコストがかかるだけになってしまいます。

ですが、競合の度合いを把握する方法は正確にはないのが実情です。近年Googleがドメインランク(サイトのパワーをあらわす指標)の公開を終了したことから、さらに競合の強さを把握する指標がなくなりました。そんな中、ahrefsは独自に被リンク状況などからドメインランクを公開しているため、競合の強さを把握する上でとても有効です。

 

③ ターゲットユーザーのニーズを踏まえたコンテンツが作れるかどうか

実際に狙いたいキーワードを見つけたとしてもそのニーズに対するコンテンツが作れないと意味がありません。タイトルだけにそのキーワードを入れて本文の内容では触れていないといった釣りタイトルをよく見かけますが、読者にとってもSEO対策をする上でもよくありません。ニーズに対してちゃんと応えられるようなキーワードを選定するようにしましょう。

 

以上、簡単に3点挙げました(キーワード選定をする上でのポイント、コツ・ノウハウなど詳細につきましては別の機会にまとめたいなと思います)。

 

上で述べたように、確実な方法がない競合度合いを把握することが難しいためahrefsのようなツールは分析をする上でとても参考になります。では詳しくahrefsについて紹介していきます。

続きを読む

被リンク分析ツール「Ahrefs」がパワーアップ!Content Explorerとは?使い方を紹介!

SEOの被リンクなどの分析ツールである「ahrefs」に新しいツール「Content Explorer」がリリースされました。 狙いたいキーワードの競合サイトの推定流入数、被リンク推移、ドメインランクなどが分析できます。コンテンツ作成する際にキーワードプランナなどで狙いたいキーワードを決めたあとの競合分析として有効なツールですのでぜひチェックしてみてください。ここではContent Explorerの詳しい使い方について説明していきたいと思います。

 

そもそもAhrefsとは?読み方は「エー・エイチレフス」

そもそもAhrefsについてご存知ではない方もいらっしゃるかと思いますので、Ahrefsについて簡単に説明したいと思います。Ahrefs(エーエイチレフス)とはウクライナにあるAhrefs社が開発したツールで独自のbotが各WEBサイトを巡回することで被リンク(バックリンク)を調査することが可能となっています。巡回しているWEBサイトの網羅性が高いため、自社の被リンクを調査するだけではなく競合の分析にとても役立つツールです。以下に挙げたように被リンクだけでなくその他多くの指標、機能がありとても有能なツールです。

  • 当社共同開発によるサイトレーティング → ahrefs rank
  • 被リンクの生データ(いつ・どこからされているか)の公開
  • 各サイトのfacebookやtwitterといったソーシャル分析
  • htmlのマークアップ評価(メタタグの重複やhタグが適切に使われているかどうかなど)

日本ではフルスピードがahrefsを提供しています。機能に制限がありますが無料でも公開しています。

Ahrefsの新規にアップデートされた「Content Explorer」とは?

以前よりContent Explorerは機能としてありましたが、今回使い勝手が更に良くなりました。詳しくその機能についてみていきましょう。

AhrefsのContent Explorerの使い方、見方

  1. DashbordからグローバルナビにあるContent Explorerをクリックします

    f:id:koji6213:20160508030312p:plain

  2. クリックすると検索窓があらわれますので、調べたいキーワードを入力して検索します

    f:id:koji6213:20160508030422p:plain

  3. そうすると検索結果にキーワードに関連したコンテンツが表示されます。各コンテンツの様々な情報が表示されています。

    f:id:koji6213:20160508030933p:plain

    どのような情報が得られるか詳しく見ていきましょう。

Content Explorerでコンテンツごとの競合分析(ソーシャルや被リンクの分析)が簡単に把握できる

Content Explorerでキーワードに関連した競合のコンテンツからどのような情報が得られるのか確認していきたいと思います。

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それでは順番にみていきましょう。

  • コンテンツのtitle、URL、description、サムネイル画像
  • ドメインランク(DR):
    おそらくAhrefs Rankの数字
  • 被リンクされたドメインの数(Ref.dom.):
    そのコンテンツが被リンクされたドメインのユニーク数で、今までの累計でなく、現在生きている被リンク(リンク切れのない)の数を指す
  • 推定の検索流入の数値:
    Ahrefsオリジナルの数字で値が大きいほど流入が多い
  • twitter、facebook、Google+、Linkedinなどのソーシャルカウント
  • 被リンクされたページ数(Ref.):
    上のRef.dom.は被リンクされたドメインの数だが、こちらはページ数を指します。つまり1つのサイトから多く被リンクを受けていた場合にこちらの値が多くなります
  • 配信日

これらの各指標ごとに昇順降順でソートがかけられ、好きな条件で並び替えができます。またページ上部にあるPeriodで期間を絞ればある一定期間の分析が可能になります。これだけでも十分に情報が得られるのですが、さらに以下のような機能があります。

Content Explorerでコンテンツごとの被リンクの推移がわかる

 狙いたいキーワードに関連したコンテンツのデータの推移について詳細に分析したい場合はページの右端にある矢印のボタンをクリックします。

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そうするとコンテンツごとの被リンクの推移やソーシャルでのバズっている様がグラフで視覚的に提示してくれます。

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  • いつどのタイミングで被リンクがついているのか(ドメイン・ページ)
  • 検索流入と検索キーワードの数の推移
  • ソーシャルカウントの推移

がわかります。個々のデータの推移を見比べることによって被リンクとソーシャルが検索流入にどのような影響を与えているのかが分かります。コンテンツごとの傾向を追い、新規にコンテンツを作成するときの企画として使うと良い気がします。


 

以上、Content Explorerについて簡単に見ていきましたが、Ahrefs社が動画を配信しておりますので興味ある方はこちらをご覧ください(*英語です)

 

youtu.be


ぜひツールを使い倒してみてください。そして何か有用な使い方があった際は教えてもらえると助かります。

では今日も素敵な良い1日にしていきましょう〜〜!!